熱中症には色々な症状がありますが、「頭痛」もそのうちの一つです。
夏の暑い中、水分をあまり取らずに仕事や作業をしていると、急な頭痛に襲われる時があります。
実は私も経験があって、毎年盆踊りの時期になると、朝早くから盆踊りの準備をするんですね。
櫓を組んだり、提灯を取り付けたり、屋台や花火の準備をしたり・・・
小学校の運動場で準備をするんですが、それこそ日陰がないし、ずっと水を飲まずに作業していると、急に「頭痛いっ」と、頭痛に襲われることがあります。
「これって、熱中症による頭痛?」と怖くなる時が何回もありました。
熱中症による頭痛は、どうやったら治るのか?
気になったので調べてみました。
熱中症の症状について
まず、熱中症の症状ですが、
暑熱環境下においての身体適応の障害によっておこる状態の総称である。
本質的には、脱水による体温上昇と、体温上昇に伴う臓器血流低下と多臓器不全で、表面的な症状として主なものは、めまい、失神、頭痛、吐き気、強い眠気、気分が悪くなる、体温の異常な上昇、異常な発汗(または汗が出なくなる)などがある。
また、熱中症が原因で死亡する事もある。
Wikipediaより
とあります。
なんだか難しい文章ですが、要は夏の暑い日に脱水症状を起こして体温が急激に上がり、めまいや吐き気、頭痛などを起こす症状のことですね。
夏になると必ずニュースに取り上げられる熱中症ですが、私も含め「めまいがして倒れる」という症状をまず思い浮かべるんじゃないでしょうか?
でも、私自身の経験では、「頭痛」というのも重大な熱中症の症状の一つだと思うんです。
急に頭がガンガン痛くなってきて、「あ、これやばいかも。放っておいたら、大変なことになるかも」という危機感も伴って、結構辛いものがあります。
熱中症で頭痛になる原因は?
実は熱中症には症状によって4つのタイプに分かれます。
- 熱失神
- 熱けいれん
- 熱疲労
- 熱射病
の4つですが、頭痛はこの中の「熱疲労」にあたります。
夏の暑い日に大量に汗をかくことで脱水症状が起こり、体内から水分・塩分が足りなくなって起こります。
暑いために血管が広がり、低血圧になります。体温調整機能はまだ働いているので、汗はかきますが悪寒や頭痛に襲われます。
実は上記の4つの症状は軽い順に書いているのですが、熱中症による頭痛は重度で言ったら3段階目ということになりますので、決して軽い症状ではありません。
これを放置していると、熱疲労がさらに悪化して脱水症状がひどくなり、ついには汗もかかなくなってしまいます。
すると、体温が40度以上になることもあって、最悪の場合意識障害を起こしたり、命の危険にさらされる場合があります。
だから、暑い日に汗をたくさんかいている時、頭が痛くなると「熱中症の熱疲労かも」とすぐに疑うことが大事です。
熱中症の頭痛の治し方
さて、熱中症の頭痛の治し方ですが、まずは衣服をゆるめて風通しを良くして、涼しい場所に移動してください。
リラックスできる姿勢になって、水分補給を行うようにしましょう。
熱中症による頭痛は、脱水症状によるものなので、まずは水分補給をすることが大切です。
ただ、単に水を飲むだけでは頭痛が改善しない場合があります。
脱水症状というのは、体から水分だけでなく、塩分も足りなくなっているのです。
正確にいうと、体内のナトリウムが不足している状態になっています。
体内の水分量というのは、ナトリウムとのバランスで決められていて、このバランスが崩れると脱水症状になってしまうのです。
このような脱水症状は、血中のナトリウム濃度が極端に低くなってしまうので、頭痛や吐き気という症状が現れてしまうのです。
つまり、熱中症によって頭痛になった時は、単に水分補給をするだけじゃなく、塩分も補給しなければいけないということです。
自宅で簡単に食塩水を作ったものでもOKです。
作り方は、1リットルの水に1〜2gの食塩を加えたもので大丈夫。出かけるときに、この食塩水をペットボトルに入れておくと安心ですね。
さらに、長時間スポーツをする場合などは糖分も奪われやすいので、スポーツドリンクや経口補水液も有効です。
コーヒーやお茶など、カフェインの入ったものは利尿作用があるので、熱中症対策としては避けた方が良いでしょう。
まとめると、熱中症による頭痛で、すぐにできる応急処置は以下の通りです。
- 直射日光を避け、涼しい場所へ移動する。
- できれば冷房の効いた部屋へ移動する。できなければ風通しの良い日陰へ移動。
- 首や脇の下、脚の付け根など、太い血管がある場所を冷やす
- 水分と塩分を補給する
熱中症の頭痛薬。市販の薬は効果ある?
熱中症による頭痛が起きているのに、熱中症だと気づかずに、頭痛薬で直そうとするケースがあるかもしれません。
では、熱中症の頭痛に、バファリンやロキソニンなどの頭痛薬は有効なのでしょうか?
結論を言うと、一旦は頭痛が治まったように思うかもしれませんが、しばらくたつとまた、頭痛に襲われてしまうことが多いです。
頭痛薬は、痛みの炎症を抑えるための、対症療法の薬です。
症状を和らげることを目的としているので、熱中症による頭痛に対しては、根本的な解決にはなりません。
熱中症の症状なので、脱水症状が頭痛の原因なんですね。
だから、頭痛薬では脱水症状を治すことはできませんので、残念ながら頭痛薬を飲めば治る、というものではないんですね。
熱中症の予防方法
そもそも、熱中症にならないように予防することが一番大切です。
文章に書くと、ごく当たり前でありきたりなことですが、以下に熱中症の予防方法を書きます。
1.水分をこまめに取る
喉が渇いていなくても、こまめに水分を取るようにしましょう。
できれば、塩分や糖分を含むスポーツドリンクのような飲み物のほうが、汗で失われた塩分などを補給できるので、おすすめです。
2.塩分を程よく取る
毎日の食事を通して、適量の塩分を取ることが大切です。
私の場合、毎日梅干しを1個〜2個食べるようにしています。
暑い日に外で作業したりスポーツをする時は、塩飴もおすすめです。
3.しっかり眠る!
睡眠不足で体力が弱っていると、熱中症になりやすいです。
夏の暑い日は寝苦しいものですが、エアコンや扇風機を使って、安眠できる環境を整えましょう。
そう言いつつ、私はエアコンで寝るのが嫌いなので、窓際に布団を引き、シャッター式の雨戸を3分の2くらい閉めて寝ます。
そうすると、雨戸の隙間から風がサーッと入ってきて、気持ちよく眠れますよ。
4.バランスのよい食事と適度な運動
要は、熱中症にならないように体力をしっかり付けましょうということです。
これは普段の生活習慣が物を言いますね。
ただ、適度な運動といいっても、炎天下に長時間運動をすると、軽い運動でも熱中症になる危険性があるので、要注意です。
熱中症にならないための運動をしていて、逆に熱中症になったなんて、シャレになりませんから。
まとめ
熱中症による頭痛は、原因のほとんどが水分や塩分が不足することで起こる脱水症状が原因です。
また、体温が急激に上がることも要因の一つですね。
前述したように、まずは涼しいところで体を冷やし、水分・塩分を取るようにしましょう。
地球温暖化のせいかどうか知りませんが、年々夏の暑さが厳しくなってきているように感じます。
室内にいても脱水症状は起きるので、夏場は常に水分補給できるように、スポーツドリンクや食塩水、経口補水液などを持ち歩くようにするのが、熱中症による頭痛をふせぐのに、有効な方法だと思います。