内臓脂肪と高脂血症の怖い関係

内臓脂肪の基礎知識

実は筆者は、4年前に「高脂血症」と診断されたことがあります。
「高脂血症」と言われると、なんとなくヤバい病気のように思ってしまいますよね。
この「高脂血症」。メタボの診断基準の1つになっていますので、怖い症状なんです。

体内に取り込んだ脂質の代謝が追いつかず、残った脂肪が血液中に増えすぎている状態を「高脂血症」と言います。
高脂血症には、次の4種類があります。

1.高中性脂肪血症中性脂肪が多い
2.高コレステロール血症総コレステロールが多い
3.高LDLコレステロール血症悪玉LDLコレステロールが多い
4.低HDLコレステロール血症善玉HDLコレステロールが少ない

このうち、メタボの診断基準に含まれるのは、1.と4.の赤字になっている項目です。
中性脂肪値が150mg/dl以上、またはHDLコレステロール値が40mg/dl未満に当てはまると、メタボ診断の基準になるのです。

メタボの基準について

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内臓脂肪が多いと、高脂血症になりやすい。その理由とは?

内臓脂肪が多いと、高脂血症のリスクが高まります。
体に余分な内臓脂肪は、「遊離脂肪酸」というものに分解され、肝臓に運ばれ、そこで中性脂肪に合成されます。
しかし、そのままでは血液に溶けこむことができません。
そこで、「リポたんぱく」という、タンパク質のカプセルに包まれて、血液の中に入っていくのですが、この中性脂肪が分解されて利用されるときに作られるのが、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や、善玉コレステロール(HDLコレステロール)です。

ところが、内臓脂肪が増えすぎると、この「リポたんぱく」がうまく分解出来ず、中性脂肪を抱えたまま、血液の中に貯まっていきます。

ちょっと難しい解説でしたが、要するに内臓脂肪が増えている状態では、中性脂肪が血液の中にたまってしまって、「高脂血症」という症状になってしまう、ということです。

高脂血症とはつまり、血液ドロドロの状態

中性脂肪が増えて、善玉コレステロールが低い状態は、「高血圧」や「高血糖」なども重なってしまうことがあります。
これらが重なってしまうと、動脈硬化の危険性が高まってきます。
これが、「メタボは怖い」と言われる所以です。

中性脂肪が多い人は、例外なく血液がドロドロになっています。つまり、「高脂血症」ということです。
血液中の中性脂肪が多いということは、内臓脂肪が多いということなので、内臓脂肪を減らす努力をすることで、血液サラサラに戻せるということです。

高脂血症は、内臓脂肪が多い場合、代謝が追いつかない状態の時になりやすい症状なので、中年になると代謝が落ちてくるので、要注意です。
高脂質の食事を避けるのはもちろんですが、代謝を上げるための運動、筋トレも大切でしょう。