11月2日のあさイチで生活不活発病が報道されました。
生活不活発病とは、文字どおり生活が不活発になることで全身の機能が低下する病気です。
厚生労働省の調べでは、要介護の原因の36%が生活不活発病からなるそうです。
では、生活不活発病の症状と原因、予防策とはどんなものでしょうか?
色々調べたところ、
「生活不活発病は、40代の若いうちからの生活スタイルが影響しているのでは?」
と思いましたので、そうならないための予防策をご紹介します。
その前に、生活不活発病の症状と原因について解説を。
生活不活発病の症状について
生活不活発病の始まりは、掃除や料理などの家事が億劫になってきて、だんだん手を抜いたり、レトルト食品ばかりになってしまうことです。
歳をとると、何をするにも億劫になってくるのは誰でもだと思いますが、そうしているうちに、体を動かさなくなり、そのために全身の機能が衰え、さらに動けなくなるという悪循環に陥ってしまいます。
これが、生活不活発病なんですね。
主な症状として、3つに分類できます。
1.全身の症状
心肺機能の低下、消化しにくくなってくる、食欲不振、便秘、尿の量が増えるなど
2.体の一部に起こる症状
関節が動かなくなってしまう、筋力が低下する、運動しないことで骨が萎縮してしまう、皮膚が萎縮してしまうなど
3.心に起こる症状
うつ状態、知的な活動が低下する、無関心になる、自律神経が不安定になるなど
こうした症状が起こってきます。
生活不活発病の原因とは?
生活不活発病の原因は色々ありますが、これも大きく3つに分けられます。
1.することがなくなる
歳を取ると、今まで会社などで築いてきた人脈が切れることもあり、人に会う機会がグッと少なくなります。
また、これと言って趣味を持たない人は、なにもすることがなく、1日中テレビを見るか、ボーっと過ごすしかなくなってしまいます。
そうなると、体を動かさなくなって、生活不活発病になってしまいます。
2.家族や周囲への遠慮で、積極性が無くなる
「もう年寄りだから」と自分で思い込んで、年寄りが下手に動くと家族や周囲に迷惑がかかるという思いから、積極性が無くなってしまいがちになります。
また、家族からも「迷惑になるから動かないで」などと言われ、余計に積極的に動こうという気がなくなってしまいます。
3.環境の変化
例えば、息子夫婦と同居することになって、今まで住んでいた場所から離れた場合。
息子と暮らせるのは嬉しいのですが、周りには友人もいないし、知らない土地。
そうした環境の変化が、ついつい家にこもりがちにしてしまいます。
若い頃は積極的に新しい環境に馴染もうとしますが、歳を取ると、そうした思いがなくなるために、だんだん外出もしなくなり、体を動かさなくなってしまいます。
このように、生活不活発病になってしまうのは、歳を取ることで積極性が無くなり、体を動かさなくなることが原因です。
生活不活発病の予防方法
生活不活発病は、歳を取ってからなるものですが、40代でも予備軍になっているケースがあります。
例えば、人間関係や人脈が会社関係だけになっている。特に趣味がない。休日になると家でゴロゴロしている。
など、生活そのものに積極性がないと、歳を取ると人間関係が薄くなり、何もすることがなく、生活不活発病になってしまう可能性があります。
そんなことにならないために、今のうちから予防することが大切です。
そのためには・・・
1.家庭、地域、社会で楽しみや役割を持つこと
仕事人間の人、人間関係や人脈が会社内や取引先だけになっていませんか?
そうした人は、定年と同時にそれらの人間関係がほとんど無くしてしまいます。
そうなると、友人と話したり、どこかへ旅行したりということがなくなり、生活にハリがなくなってしまい、段々体を動かさない生活になってしまいます。
そうならないためには、自分の住んでいる地元の行事に積極的に参加したり、自治会活動に参加したりして、定年後も続く人間関係を構築することが大切です。
地域社会での楽しみや役割を持つと、年を取ってからでも何かと動かないといけない環境になりますので、生活にハリが出ます。
2.家事や身の回りなど、自分でできることは自分でするクセをつける
料理をまったくしない、身の回りのことは家族に任せっぱなし。
こんな生活スタイルに馴染んでしまうと、自分では何もできないようになってしまいます。
今のうちから、自分のことは自分でする。
家庭のことは積極的に、自分から動くというクセをつけましょう。
まとめ
生活不活発病とは、いわば心の問題だと思います。
積極性が無くなり、なにをするにも面倒に感じると、だんだん体を動かさなくなってしまい、生活不活発病になるのだと思います。
人間、歳を取るとどうしても積極性がなくなり、めんどくさくなるものですが、何でも積極的に動いて、体も動かして、元気なお年寄りもいますよね。
そうした元気なお年寄りの生活スタイルをよく観察すると、友人が多かったり、スポーツをしていたり、地域の活動に積極的に関わっていたりします。
そうした人の生活スタイルを真似するのが、生活不活発病を予防する最適な方法でしょう。