あの武田鉄矢さんやビートたけしさんも経験したという、「中年の危機」。
ミッドライフ・クライシスと呼ばれるものですが、中年になると精神的に不安定になる状態を言います。
いわゆる、中年のウツです。
これは、若い頃からがむしゃらに働いてきた人がなりやすいもので、40歳を超えると、今までやってきた仕事に疑問を感じたり、今までの役割を失う不安に襲われてしまいます。
私が経験した「中年の危機」とは?
実は私も、同じような経験があります。
私の場合、自分で言うのも何ですが、若い頃から仕事は一生懸命にこなし、ある程度結果も出してきました。
若い頃は、怖いものなしのイケイケで、多少自信過剰なところもあったかな、と思います。
ところが、会社内で部下が増え、今まで自分がやってきた仕事を部下に任せるようになると、急に自分の仕事が無くなったような感覚になりました。
また、ずっとやってきた仕事に対して、40歳を超えた頃から多少の「飽き」を感じました。
そうです、今やっている仕事に飽きてきて(なんとも身勝手な話ですが)、
「この先、このままでいいのかな?」
「このまま、同じ仕事を続けて定年を迎えるのかな?」
といった、漠然とした虚無感に襲われました。
そうなると、若い頃に持っていた仕事への熱量がどんどん冷めてきて、無気力状態になってしまったのです。
さらにいうと、若い頃は上を目指してがむしゃらにやってきて、やっとの思いで上の立場になった。
でも山の上に立つと、若い頃に想像していた景色とは違う景色に愕然として「なんだ、こんな景色でしかないのか」というやるせなさを感じたのです。
(う〜ん、難しい言い方かな?要するに、給料が安いということ?(笑))
端的にいうと、「やる気がなくなってきた」ということです。
「中年の危機」を乗り越えるには?
40代になると、仕事もある程度実績を積み上げ、さらに先が見えるようになってきます。
これは、同年代の方ならわかると思います。
さて、この「中年の危機」をどう乗り越えるかですが、私の考える方法をご紹介します。
新しいことにチャレンジする
中年の危機は、若い頃から積み上げてきたものが、マンネリ化するために感じるのだと思います。
だから、今まで自分が経験していなかったことにチャレンジしてみる!
これは、職場を変わるとか、転職するという意味ではないです。
私の場合は、部下に自分がやってきた仕事を完全に任せ、自分は自由にチャレンジできる環境を整えて、社内で新しい仕事にチャレンジするということをしました。
もちろん、人によって出来る出来ないはあると思いますが、新しい仕事にチャレンジすることで、若い頃と同じように「先が見えない楽しさ」と「刺激」を経験できました。
気持ちに余裕を持たせる
「このままでいいんだろうか」
という不安は、気持ちに余裕がなくなってきている証拠だと思います。
特に、今まで忙しくしてきたのに、中年になると仕事に余裕が出来てきたら、今までのクセで「何かしなくては」と気持ちばかりが焦ってしまいます。
そんな時は、気持ちに余裕を持たせて
「今の状態は、若い頃に頑張ってきたことへのご褒美なんだ」
と、肯定的に捉える。
そのことで、余裕が生まれて、ゆったりとした気持ちで物事を捉えることができるようになりました。
要するに、「今の自分を肯定する」ということですね。
なるようにしかならない
結局人生なんて、なるようにしかならないものです。
流れに身を任せるのも、人生。
がむしゃらに頑張ろう!
と自分に鞭打っても、無理なものは無理。
そんな、ある種のあきらめが、気持ちを楽にしてくれました。
でもハッキリ言って、若い頃よりも経験は積んできています。
若い頃の「なるようになれ」とは、違う深みで「なるようになる」と思えるようになりました。
これも、今の自分を受け入れることに繋がるんじゃないかと思います。
まとめ
武田鉄矢さんも、ビートたけしさんも、中年の危機に悩まされました。
それを聞くだけで、なんだか力が湧いてきませんか?
今も活躍している一流の人でも、中年の危機を経験してきているのです。
これは、誰もが通る道だと思いますし、さらに人間的に深みを与えてくれる試練なのかもしれません。
決して、将来に絶望することなく、自分なりのペースで、今の自分と向き合うしか無いと思います。
中年の危機の乗り越え方は、人ぞれぞれだと思いますが、一番大事なのは「現状をありのまま受け止め、そこから新しい自分を作り出す」ことなんじゃないかな、と思います。