高齢者運転、認知症の恐れがなんと3万人も!

高齢者運転健康オヤジの雑談

毎日のように高齢者運転の事故のニュースを見ます。
このブログでも、高齢者の免許返納について書いていますが、これからますます高齢者運転による事故が増えると思います。

関連 高齢者の運転免許返納について。年齢は何歳から?特典はある?

高齢者になると、判断の遅れや運動神経の衰え、アクセルとブレーキの踏み間違いなど、いろんなリスクをはらんでいますが、そんな中、非常に怖いニュースが飛び込んできました。

なんと、3万人の高齢者ドライバーが認知症の恐れがあると判定されたそうです。

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道路交通法の認知機能検査の結果・・・

2017年の3月、道路交通法が改正されて「認知機能検査」が強化されました。
認知機能検査とは、75歳以上のドライバーに課せられたもので、高齢者講習の前に必ず受けなければいけません。

今年3月の検査開始から半年間で、この検査を受けた高齢者ドライバーは111万人あまりいます。

その中、認知症の疑いありと判定された(第一分類)のは、3万170人もいるというのです。そのうち、697人が免許取り消しや免停の行政処分となりました。

※認知機能検査とは?

記憶力や判断力を測定する検査で、時間の見当識、手がかり再生、時計描画という3つの検査項目について、検査用紙に記入して行います。認知機能検査は、公安委員会(警察)又は委託された教習所等で受けることができます。検査の実施は、約30分ほどで終わります。

検査は、検査の実施方法について講習を受けた検査員の説明を受けながら進みますので、特別な準備は不要です。
具体的には、次の3つの検査項目を受けます。

時間の見当識

検査時における年月日、曜日及び時間を回答します。

手がかり再生

一定のイラストを記憶し、採点には関係しない課題を行った後、記憶しているイラストをヒントなしに回答し、さらにヒントをもとに回答します。

時計描写

時計の文字盤を描き、さらに、その文字盤に指定された時刻を表す針を描きます。

引用:警察庁

怖いのは、認知症予備軍?

免許取り消しや免停は697人とのことですが、逆に言えば3万170人のうちの697人です。
残り29,473人は、そのまま車に乗り続けることになります。

これらの人は「認知症の恐れあり」の状態のまま車に乗り続けることになります。
次の免許更新までに、もしかして認知症が進むかもしれません。

もちろん、自主的に免許返納する人もいるとは思いますが、この記事に書いたように、地方の高齢者は車が無いと生活に支障をきたすのも事実です。

全国で3万人弱の人が認知症の疑いを持ったまま車に乗っているという事実を、私たちは重く受け止める必要があります。

少しでも事故を減らすために、アクセルの踏み間違い防止や自動ブレーキなどの安全装置を義務化するなど、国もメーカーも早急な対策が必要だと思います。

地方の買い物難民をなんとかしないと・・・

都会では、車がなくても生活はできます。
家の周りには、徒歩圏内に商店街やスーパー、雑貨屋、ドラッグストアがある人も多いと思いますし、電車で買い物にも行けます。

でも地方の田舎ではそうもいきません。
「買い物難民」という言葉があるように、家の近くにお店がなく、しかも電車は1時間に1本・・・
食料品を買うのにも困る人たちがいるのです。

車がなければ、食料品を買うのにも困るのが実情なんですね。
高齢者といえど、車に乗らざるを得ないわけです。

「高齢者は危ないから、車に乗るな!」

というのは簡単ですが、地方はそうもいかないんです。
地方では車に依存しなければ生きていけないんですね。

移動スーパーやネット購入など、買い物難民を出さないような方法を充実させないと、高齢者ドライバーの問題は無くならないと思います。