中年になると、血糖値が心配になりますよね。
健康診断で「血糖値が高め」の診断をされると、ドキッとします。
血糖値が高くなりすぎるとどうなるのか?
そうです。
糖尿病のリスクが高くなります。
実はこの血糖値ですが、普段は血糖値が高くないのに、食後の短時間だけ急上昇する症状があるんです。
それが、「血糖値スパイク」と呼ばれるもの。
下記のグラフを見てください。
出典:http://www.nhk.or.jp/special/kettouchi/result/index.html
正常な人は、青のグラフです。
食後は緩やかに上昇しているのがわかります。
でも、血糖値スパイクの人は、赤のグラフのように、食後の時間に異常なくらい血糖値が急上昇しています。
しばらくすると、また急降下をしています。
この血糖値スパイクは、健康診断ではなかなか見つかりません。
というのは、健康診断のときって、「前日の8時を超えたら食事をしないでください」と言われますよね。
健康診断の時は、空腹の状態なわけです。
その時に診断されるのは、「空腹時血糖値」というものです。
だから、食後に血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」は、なかなか発見されないのです。
血糖値スパイクの人は、心筋梗塞の危険性が高まるので、下手をすると突然死なんてこともあります。
非常に怖い状態だということですね。
血糖値スパイクの自覚症状は、どうやって分かる?
血糖値スパイクは、健康診断では見抜けにくいので、自分で自覚症状があるかどうかで判断するのが良いです。
自覚症状としては、
- 食後に心臓がキュと締め付けられるような感じがする
- 胸が苦しくなる
- 息が詰まるような感じになる
- 肩甲骨の裏あたりが緊張する
- 食後、急激に眠たくなる
などがあります。
特に、食後に急に眠くなる場合は、血糖値が急上昇している事が原因です。
例えば、甘いケーキをたくさん食べたあとは、頭がボーっとしませんか?
それは血糖値が上昇している証拠です。
もちろん、それだけでは「血糖値スパイク」と断定はできません。
正常な人でも食後は血糖値が上がりますので、頭がボッーっとしたり、眠気を感じることはあるのですが、それが「急激に」「強い度合い」で起こった場合は、血糖値スパイクかもしれませんので、注意してください。
血糖値スパイクの原因は?
さて、血糖値スパイクの原因ですが、朝食を抜いてしまうことが原因の一つです。
朝忙しいと、ついつい朝食を抜いてしまいがちですが、朝は必ず食べるようにしましょう。
人間は、寝ている間は血糖値が低い状態です。
朝起きると、体は活動を開始しますので、エネルギーを必要とします。
朝食を食べると、必要なエネルギーが得られ、血糖値も正常な上昇をするのですが、朝食を抜くと、昼食時に血糖値が急上昇してしまいます。
つまり、毎日適度な間隔を置いて、3食食べましょうということですね。
血糖値スパイクの予防対策とは?これで血糖値の急上昇を防げる
さて、血糖値スパイクの予防策としては、先程述べた、朝食をしっかり食べることが第一です。
その他にも、食事の順番が大事になってきます。
食べる順番としては、
野菜
↓
お肉・魚
↓
お米・パン
の順で食べるようにしましょう。
これは、ダイエットにも通じる食べ方ですが、食物繊維をたくさん含む野菜を最初に食べると、食物繊維が腸をコーティングして、後から食べる糖質の吸収を弱めてくれるのです。
次に肉や魚を食べます。
肉や魚はタンパク質を多く含んでいますよね。
そのタンパク質や脂質に反応して、「インクレチン」というホルモンが分泌されて、胃腸の動きが遅くなります。
その後に、ご飯やパンといった、糖質の高いものを食べると、消化吸収に時間がかかるので、血糖値の急上昇を抑えられるというわけです。
血糖値スパイクを予防するのは、糖質を抑えるというよりも、糖質を最後に摂るという、食事の順番を変える方が良いです。
糖分も体に必要な栄養素なので、糖分を抜いた食事は、逆に体に悪影響です。
朝食をしっかり食べて、食事の順番に気を使うだけで、血糖値スパイクを予防できるのだから、意識すれば簡単にできますよね。