肝臓の病気で年々増えているのが「脂肪肝」です。
特に30歳以上の男性、50歳以上の女性に多く見られ、10人中3人が脂肪肝だというデータもあります。
私もお酒が大好きなので、ついつい飲みすぎてしまうので脂肪肝は要注意です。
脂肪肝の改善方法について
脂肪肝は、肝臓に余分な脂肪が溜め込まれた状態を言います。
脂肪肝の原因は、主に「肥満」「お酒の飲み過ぎ」ですが、そのまま放置していると肝臓が脂肪でいっぱいになり、高血糖状態になって、糖尿病にまっしぐらという怖いことになってしまいます。
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さて脂肪肝の改善方法ですが、もうこの3つしかありませんね。
1.お酒を控える
アルコールをとりすぎると、脂肪酸から中性脂肪が大量に合成されて、肝臓に蓄積されます。肝臓はもともとアルコールを分解する働きがありますが、その能力以上のアルコールを摂ると分解しきれなくなり、肝臓内に中性脂肪がどんどん溜まることになります。
そもそも、お酒をどれくらい飲んだら脂肪肝になるのでしょうか。
目安として、ビール大ビン3本を毎日、2〜3年ずっと飲んでいると、脂肪肝になりやすいとされています。
ただしこれは、お酒に強い人の場合で、弱い人だと大ビン1本程度で脂肪肝になりやすいです。
お酒っていうのは、それほど肝臓に負担をかけるものなんですね。
ちなみに私の友人は「肝臓は鍛えてこそ強くなる!」と公言し、毎日浴びるほどお酒を飲んでいますが、健康診断では肝臓にはまったく異常がないとのこと。
よっぽどお酒に強いか、特異体質なんでしょう。
その代わり、痛風で苦しんでいますが(笑)
脂肪肝と診断されたら、まずはお酒を控えることから始めましょう。
脂肪肝になっていなければ、2〜3日休肝日を作ると肝臓の機能が回復すると言われています。
なので、1週間に2日程度は休肝日を設けるといいでしょう。
また、飲むときはペースを抑えておつまみを食べながらゆっくり飲むようにすると、肝臓に余計な負担をかけずに済みます。
おつまみは、たんぱく質(豆腐料理や枝豆など)や野菜を食べるようにして、余分な脂肪を肝臓に貯めないように気をつけることが大切です。
ただし、脂肪肝と診断された場合は、まずは肝臓内の余計な脂肪を出し切ることが重要。
そんな人は、断酒しかないと思いますよ。
2.糖質、脂質の多い食事を控える
食事制限といっても、食べる量を極端に減らす必要はありません。
ダイエットなどで痩せているのに、脂肪肝になる人も多くいるのです。
肝臓から脂肪を運び出すには、たんぱく質が必要不可欠なのですが、肉や魚を食べないなどの極端なダイエットをしている人は、たんぱく質が不足しているために、肝臓から脂肪を運び出せなくなります。
そうなると、痩せていても脂肪肝になる危険性がありますので、たんぱく質はしっかりと食べるようにしてください。
その代わり、以下のような食べ物は控える必要があります。
- 脂質の多い食べ物
卵や魚卵(いくらやたらこ等)は、コレステロールを多く含むので、食べ過ぎないように。 - 糖質の多い食べ物
麺類やご飯をかたよって食べると、炭水化物を過剰に摂ってしまいます。その結果、脂肪を増やす原因となりますので、食べ過ぎには要注意です。 - 甘い果物
甘い果物に多い果糖は、他の糖質よりも肝臓に脂肪をつけやすいので、これも要注意。フルーツは体に良いとばかり、甘い果物を多く摂りすぎると、脂肪肝を招くことになります。
食事の際は、ゆっくり噛んで、時間をかけて食べると血糖値の急上昇を抑えられるので、脂肪肝の改善にもなります。
3.軽い筋トレと有酸素運動の組み合わせ
マイオカインというホルモンをご存知でしょうか?
マイオカインとは、脂肪の分解を促す作用があると言われているホルモンで、脂肪肝の改善につながると言われています。
マイオカインは、筋肉を収縮させることで放出される物質で、毎日キツイ筋トレをしている人よりも、軽い筋トレと有酸素運動を組み合わせて行っている人の方が、マイオカインをより多く分泌していることが分かっています。
軽い筋トレとは、ゆっくりとしたスクワットを10回程度、その後にウォーキングを10分程度。
これだけの運動ですが、マイオカインが効率的に分泌され、脂肪を分解し、肝臓の糖代謝を改善する作用があります。
ポイントは、血糖値が上がる食後30分〜1時間以内に行うことです。
食後にキツイ筋トレをするのは体に悪いですが、軽い筋トレと有酸素運動(散歩でもOK)をすることで、脂肪肝の改善につながるのです。
まとめ
以上、脂肪肝を改善するためには、3つの事を実践して習慣化することが大切です。
- お酒を控える(脂肪肝予備軍は、1週間に2日程度の休肝日を)
- 炭水化物や糖質の多い食べ物を控える
- 軽い筋トレと有酸素運動でマイオカインを分泌させ、肝臓の糖代謝を活発にする