雷雨ぜんそくというのをご存知ですか?
CNNニュースによると、オーストラリアで花粉症のシーズンに悪天候が加わって起こる、重いぜんそく症状(雷雨ぜんそく)の発作で、3人が亡くなったそうです。
オーストラリアのぜんそく関連の財団で理事長を務めるロビン・オールド氏によれば、雷雨ぜんそくは、ライグラスというイネ科の植物の花粉が多く飛散している時期に嵐が重なると発生する。
オールド氏は「非常に花粉が多く、湿度が高い時に激しい雷雨が起きると、湿度のせいで花粉の粒子が水分を含んで細かく割れる。通常なら花粉は鼻の中の毛に引っかかるはずが、細かくなると肺まで到達してしまう」と説明する。
気管支は花粉に刺激されて腫れ上がり、粘液で満たされてしまう。すると呼吸困難が起きる。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161124-35092642-cnn-int
雷雨とライグラスの花粉症が重なると、重いぜんそく症状が出るということですが、日本では「雷雨ぜんそく」があるのでしょうか?
雷雨ぜんそくの原因「ライグラス」は日本に分布しているの?
ライグラスは、イネ科の多年草のことです。
ヨーロッパ原産の牧草で、世界の温帯・暖帯に広く分布していて、和名をネズミムギと言います。
明治時代に日本にやってきて、全国各地に野生化しています。
つまり、ライグラスはオーストラリアだけじゃなくて、日本にもあるんですね。
野生化しているので、生息場所は所かまわずです。日本中のどこにでもある野草なんですね。
道端や空き地などにも生息しています。
こんな野草です。↓
出典:Wikipedia
雷雨ぜんそくにならなくても、ライグラスによる花粉症はあるので、注意が必要です。
ライグラス花粉の飛散時期は?
ライグラス花粉は、4月から7月がピークになります。
イネ科の花粉にしては、時期が少し早いのが特徴ですが、6月・7月も花粉は飛散しています。
雷雨ぜんそくは、このライグラスによる花粉症と重なることで起きますが、4月〜7月の日本の気候はどうなんでしょうか?
気象庁の落雷被害の月別件数で見ると、4〜10月は太平洋側で多く、11月〜3月は日本海側で多いことが分かります。
出典:気象庁 http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder1-4.html
ライグラス花粉の飛散時期が4〜7月なので、太平洋側の雷雨の時期と重なりますね。
この時期には、太平洋側では雷雨ぜんそくに気をつけるべきかもしれません。
最近では、ゲリラ雷雨がよくニュースになりますし、決して他国の話では済まないと思います。