「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」という漢方薬があります。
それらの漢方薬を服用して、本当に内臓脂肪が落とせるのか?本当に痩せるのか?と、疑問に思う人も、多いかと思います。
脂肪を落とす薬は、他にもたくさんありますが、ここでは「防風通聖散」を取り上げ、その効果を考えていきたいと思います。
そもそも、防風通聖散って、どんな薬?
防風通聖散とは、肥満症で便秘がちな人に用いられ、発汗・利尿・便通作用などによって「高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘」や「肥満体質」を改善する薬です。
例えば、小林製薬の「ナイシトール」では、効能・効果として次のように書かれています。
体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症:
肥満症、高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、 蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮ふ炎、ふきでもの(にきび)
クラシエの「防風通聖散料エキス細粒」では、
腹部に皮下脂肪が多い、便秘がちな人などに用いられます。 通常、高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘などの治療に用いられます。
ツムラの「防風通聖散」は、
肥満症で便秘がちな人によく用いられ、発汗・利尿・便通作用等により「高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘」、「肥満体質」等を改善します。
となっています。
防風通聖散の効能・効果について
以上のように、各社とも、同じような効能を謳っています。
その中で、重要なのは、「体力が充実して」「便秘がちな」というキーワードです。
そもそも、防風通聖散とは漢方の解釈として、消化器系が強く、暴飲暴食をする人が生じた「胃熱」を取り除くための処方とされています。
「胃熱」が高いと、ますます食欲が出て、食べ過ぎになり、肥満になるという考え方です。
なので、防風通聖散で「胃熱」を取り除けば、食欲を抑えられ、コレステロールも抑えられるという理論です。
このことから、防風通聖散は「肥満に効く」とも言われているわけです。
「胃熱」が高い人は、「便秘」になりがちだと、漢方では考えます。
なので、各社の防風通聖散には「便秘がちな人」という条件が付いているのです。
防風通聖散を服用してはダメな人
体力が衰え、便通の良い人は、いくら肥満症でも防風通聖散はオススメできません。
というのは、胃の不快感、吐き気、下痢になるかもしれないのです。
防風通聖散は、内臓脂肪を直接落とすのではなく、発汗・利尿・便通などの作用により、結果的に肥満体質の改善につながるものなのです。
なので、虚弱体質や便通の快調な人には、オススメできません。
太った友人が、半年間、防風通聖散を服用した結果
防風通聖散は、「皮下脂肪が多い人」や「肥満症」という言葉が出てきますが、「内臓脂肪を落とす」とは、どの会社も書いていません。
では、内臓脂肪を落とすのに、効果がないのでしょうか?
ここで、筆者の友人(42歳、男性)が半年間、防風通聖散を服用したので、結果を報告します。
ちなみに、友人が服用したのはコレ↓。生漢煎「防風通聖散」
で、半年服用した結果、「中性脂肪」、「血糖値」が見事に改善され、正常値に戻ったらしいです。
「体が軽くなった!」
「体がダルくなくなって、毎日スッキリした気分!」
と、喜んでいます。
発汗・利尿・便通の効能で、体内の「毒」が排出され、体質改善につながったのでしょうか。
もちろん、薬には個人差がありますので、この友人1人だけの事例で、決めつけることは出来ませんが、友人のように体質改善につながっていますし、現に「中性脂肪」が正常値になったということなので、効果は出ています。
効果のある防風通聖散を選ぶポイントは?
防風通聖散は、各メーカー色々と出ていますが、調べたところ、より効果のあるのが「満量処方」のものだということが分かりました。
漢方薬の処方は、料理のレシピのように1日分の生薬の配合バランスが決められています。
- 1日分をまるまる使っている漢方薬を「満量処方」
- 半分の量を使っている漢方薬は「1/2処方」
と呼ばれています。
防風通聖散の優れた力を引き出すためには、有効成分量(エキス量)ではなく、使用している原生薬の量を見ると良いということですね。
防風通聖散を服用するなら、効果の高い「満量処方」のものを選ぶ方が良いです。
例えば、生漢煎「防風通聖散」
トウキ:1.2g
シャクヤク:1.2g
センキュウ:1.2g
等となっています。原生薬は全部で18種類入っていますが、すべて満量処方です。
気をつけないといけないのが同じ防風通聖散でも、1/2処方のものがあることです。
チェックポイントは、成分・分量です。
トウキ:0.6g
シャクヤク:0.6g
センキュウ:0.6g
等となっているものは「1/2処方」ですね。
原生薬は同じく18種類ですが、生漢煎「防風通聖散」
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