脂肪肝は、生活習慣病の予備軍だ

内臓脂肪の基礎知識

肝臓の細胞組織の30%以上に脂肪がついた状態を、「脂肪肝」と言います。
脂肪肝は、糖分の摂り過ぎや、お酒の飲み過ぎ、偏った食生活が原因で、まさに生活習慣病の予備軍と言えるでしょう。
また、急激なダイエットでも脂肪肝になることもありますので、要注意です。
脂肪肝は、内臓脂肪が貯まる前段階としても捉えられる、怖い症状なのです。

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脂肪肝は、メタボの前段階

脂肪肝は、内臓脂肪型肥満(メタボリックシンドローム)の前段階と考えられています。
食べたものが小腸に吸収されると、お腹に脂肪がつき始めるよりも早く、肝臓の血管から「遊離脂肪酸」として肝臓に取り込まれます。
このことで、中性脂肪が溜まってしまい、余計な脂肪はまず肝臓に、それから腸の周囲に溜まってきます。

脂肪肝は、軽い段階では血液検査でも異常は出てきません。
しかも、外見からは肥満に見えないこともあり、なかなか本人で気づかないケースがあります。

脂肪肝になる3うの原因とは

脂肪肝の原因として、「肥満」「糖尿病」「アルコール」が3つの原因として考えられます。
その他、食事のバランスが極端に悪い場合も、脂肪肝になりやすいです。
それは、全摂取カロリーのうち、炭水化物が極端に多い場合です。
要するに、食べ過ぎ、飲み過ぎということが、原因ということですね。

炭水化物ダイエットで、脂肪肝になってしまう

低炭水化物ダイエット

さらに、急激なダイエットによる「低栄養性脂肪肝」も、増えてきています。
食べ過ぎや、飲み過ぎで脂肪肝になるのは分かるとしても、なぜダイエットで脂肪肝になるのでしょうか?
実は、炭水化物と密接に関わっているのです。
最近、「炭水化物ダイエット」と言って、お米を食べずにダイエットする方法があります。
短期的には、痩せることで効果があるのですが、炭水化物が不足すると、肝臓の機能障害の危険性を回避するために、体中から脂肪をかき集める作用があり、肝臓に余分に脂肪が付くのです。
また、タンパク質が不足すると、肝臓に蓄えられた中性脂肪を出しにくくなるので、脂肪肝になることがあります。

肝臓は、エネルギー源として、ある程度の脂肪が必要なので、急激なダイエットは余計に肝臓に脂肪を溜め込むことにつながり、大変危険なのです。

脂肪肝の次の段階は、腸の周りに付く脂肪、つまり内臓脂肪です。
結局、脂肪肝であれ、内臓脂肪であれ、「食べ過ぎ」「飲み過ぎ」「偏った食生活」「運動不足」というのが、その原因になるので、普段からの摂生がいかに大切かということです。